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区長所信表明平成21年第3回


平成21年第3回区議会定例会区長所信表明
                                  平成21年9月10日

 平成21年第3回区議会定例会の開会にあたり、所信の一端を申し上げます。

 昨年9月に、アメリカ大手証券会社リーマン・ブラザーズが経営破たんして以降、この一年は、経済危機が巨大な渦となって全世界を巻き込むという未曾有の事態への対応に追われた一年でございました。
 このような危機的状況においても、区民の皆様が安心して生活を送ることができるよう、緊急経済対策や雇用・中小企業支援を実施するなど、国と連携して可能な限りの対策を講じてまいりました。しかし、区内中小企業に対して実施した景況調査では、依然として多くの事業者が業況の不調と今後の見通しに不安を訴えており、私は地域経済が今なお厳しい状況に置かれているものと認識しております。
 引き続き、区民のニーズに即した適切な施策を展開し、日々の暮らしを守り続けることができるよう、全力を傾注してまいります。

 はじめに、平成20年度決算について申し上げます。
 行政計画改定後の初年度であった平成20年度は、長期総合計画に掲げる事業の達成に向けた大切な1年であり、重点施策である、子育て、健康、まちづくり分野に積極的に取り組んでまいりました。
 平成20年度一般会計決算額は、歳入が約935億円、歳出が約892億4千万円となり、ともに前年度を上回っております。また、財政の「健全化判断比率」は平成19年度決算に引き続き、財政健全化団体となる数値ではございません。しかし、今後は、景気低迷の影響から、主要財源である特別区交付金や特別区民税の減収が懸念される一方で、生活保護費の増大や区有施設の維持保全に要する経費など、様々な財政需要が見込まれております。こうした本区が置かれている厳しい現状を十分に踏まえ、基礎的自治体の長としての責任を果たすべく、引き続き健全な財政運営に努めてまいります。

 それでは、今後取り組んでまいります、主な施策について申し上げます。

 はじめに、新型インフルエンザ対策についてでございます。
 新型インフルエンザが世界中で猛威を振るい続けています。国内では入院患者が既に700人を超えており、区内においても、区立小中学校数校で学級閉鎖や学年閉鎖の措置をとるなど、大変憂慮すべき事態となっております。
 現在のところ、症状につきましては季節性インフルエンザと特に差異はありません。しかし、妊婦や乳幼児、基礎疾患のある方が罹患した場合には重症化する可能性が高く、今後の爆発的な流行について大変危惧されているところでございます。
 こうした状況から区民の健康を守るために、あらゆる機会を通じて注意喚起を行うとともに、学校や保育園、特別養護老人ホームなど区有施設の衛生管理を徹底し、感染の拡大防止に努めてまいります。また、「台東区新型インフルエンザ対策マニュアル」の策定を早急に進め、国や東京都、医療機関と連携して感染による被害を最小限に食い止めるよう、最善を尽くしてまいります。
 区民の皆様におかれましては、手洗いやうがいを励行していただくとともに、正確な情報に基づく冷静な対応に努めていただくようお願いいたします。

 次に、「したまちコメディ映画祭in台東」についてでございます。
 昨年実施いたしましたこの新しい映画祭には、区内外から多くの方々に訪れていただき、文化と芸術の杜である上野と喜劇発祥の地である浅草を、笑顔で埋め尽くすことができました。若者や家族連れで賑う光景は、大衆芸能が隆盛を極め、映画が最も輝いていた昭和30年代の浅草を思い起こさせるものでございました。2回目となる今年の映画祭も、引き続き商店街をはじめとした地域の皆様や、運営ボランティア「したコメサポーター」のご協力をいただき、今月21日より5日間にわたって開催してまいります。開催にあたりましては、これからのコメディ映画を担う新たな才能の発掘を目的とした短編映像のコンペティションである「したまちコメディ大賞2009」を実施するなど、内容に一層の充実を図っております。
 映画には、人々に元気を、地域ににぎわいをもたらす力がございます。今後は、世界の著名な映画祭に負けない国際色豊かな映画祭となるよう、育ててまいります。

 次に、国立西洋美術館の世界遺産登録についてでございます。
 国立西洋美術館は、本区が世界に誇る近代建築でございます。私は、美術館が有する普遍的な価値を未来に伝えていくことに大きな意義があると考え、これまで地元と一体となって世界遺産への登録を目指してまいりました。
 去る6月27日にスペインで開催された第33回世界遺産委員会において、国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築と都市計画」は「情報照会」との決定を受けました。これは、「記載延期」とした国際記念物遺跡会議による勧告から大きく前進したものでございます。
 引き続き、地域一体となって美術館の価値と意義を広く周知するとともに、国や東京都を始めとした関係機関と連携し、来年の登録実現に向け、全力で取り組んでまいります。

 次に、スポーツ振興基本計画についてでございます。
 豊かで活力に満ちた地域社会を形成し、心身の健全な発達を促すために、スポーツは必要不可欠なものであり、その振興は重要な行政課題でございます。
 現在、教育委員会において、「生涯スポーツでつなぐ まち ひと こころ」をキャッチフレーズとしたスポーツ振興基本計画の策定を進めております。競技として勝敗や記録を競うだけでなく、健康の維持増進や介護予防など、様々な視点から区民の皆様にスポーツに取り組んでいただきたいと存じます。
 引き続き教育委員会とともに、区民の誰もが、身近な場所で継続してスポーツを楽しみ、健康で心豊かに暮らすことのできる地域社会の実現に取り組んでまいります。

 次に、(仮称)清川二丁目福祉施設についてでございます。
 誰もが住みなれた地域でいきいきと暮らし続けることができる社会の実現に向けて、現在、旧蓬莱中学校跡地では(仮称)清川二丁目福祉施設の整備が進められております。
 特別養護老人ホームや知的障害者の暮らしと活動の場などが整備されることで、地域での生活が一層充実するものと存じます。また、子育て世帯に対して、保護者が仕事や病気などにより、一時的に児童の世話ができない場合や、リフレッシュを必要とする場合に児童を預かるサービスを提供いたします。
 本区の福祉の中核を担う拠点施設として、高齢者、障害者及び児童へ良質な福祉サービスを提供できるよう、来年6月の開設に向けて、引き続き運営事業者に対する支援をしてまいります。

 次に、補正予算について申し上げます。
 地上デジタル放送など情報通信技術を活用した教育への対応や、女性特有のがん検診に要する経費などを計上しております。

 最後に、先般の総選挙について申し上げます。
 国政においては、政権交代という選択がなされました。私は、引き続き、地方自治体の長としての責務を果たすべく、区民の皆様とともに、よりよい台東区の実現を目指していく所存でございます。

 以上、平成21年第3回区議会定例会の開会にあたり、私の所信の一端を申し述べてまいりました。
 なお、本定例会には、「平成21年度東京都台東区一般会計補正予算(第2回)」ほか9件の議案を提出いたしております。よろしくご審議の上、いずれも可決賜りますようお願い申し上げます。
 以上をもって、私の発言を終わらせていただきます。
 
(注 本文は口述筆記ではないため、表現その他若干の相違があります。)

20 企画課 電話03−5246−1012 このページの上部へ